遠征記録 – 天城高原
速報的にラブジョイまつりに参加したので、後追いで遠征記録です。
年があけてからいろいろとあって星見に出かけられず、みなさんがそれぞれお出かけなのを内心うらやましく思ってました。
近日点近くのラブジョイ彗星はみなさん注目してて、どんどん撮影報告が上がっています。
そんなわけで先週末は満を持して出かけると決めてました。
こんな撮影計画まで描いて(笑)
出かける場所は最期まで悩みました。予報によると結構風が出そう。
当初茨城に行こうと思ってたんですが、夕方雪が降りそうな予報なのでやめ。
kola29さんが天城にしました、とコメントをされているのを見つけ再検討。結構風が強そうだけど夜半過ぎたら弱まる予報です。賭けてみるか…ということで天城高原に決定。
現着15:40。早すぎました…。
現地は予報通り、結構な風が吹いています。ここは風が吹くと風の通り道となって、結構容赦ないのは、年末に一度断念したことがあって知ってました。今日もそうかな…と不安がよぎりつつ待っていますと、車が何台か入ってきました。恐らく、同じように星見を狙って来ている人だろうな、と見ているとなんだか見覚えのある方が。
EQ5軍団のたじさんとやまぎりさんなのでした。
EQ5軍団のみなさんには、去年の夏の終わりに、この天城高原ではじめてお会いして以来です。ずいぶん前な気がします。
やまぎりさんの横につけ、車で風よけ~、なんて言っているうちに、何台か同好の方々が見えられています。
暮れ始めると早い冬の空です。ときおり突風が吹くのですが、我々も設営を始めることにしました。
赤道儀の設置はだいぶ手慣れてきました。
同架バランスを取って、PHD2ドリフト法で追い込んで行けば、安定して追尾してくれることが分かってきました。
ただ、ドリフト法で追い込むと、まだまだ時間がかかってしまうのが難点です。
同じ赤道儀を運用しているT氏さん(天ガ最優秀おめでとうございます)に教わったAlignMasterをはじめて使ってみましたが、まだちょっと手強い感じでした。でもAlign法は時間短縮出来そうな気がするので、もう少し研究してみます。
そう言えばT氏さんが言っていた「CEM60ってバランスが非常にシビアじゃないですか?」という言葉、今になってなんとなく分かってきました。
赤緯方向のバランスが取れていないとかなりガイドが暴れる感じがします。
今は屈折鏡2本にガイド鏡1本をマルチプレートに載せているので、バランス取るのが難しいです。 逆にバランスがうまく取れていると、ガイドが気持ち良く安定してくるのが実感出来るようになりました。
やはりセンターバランス赤道儀、重さの割には同架性能が高いのですが、その代わり鏡筒バランスには感度が高いのかも知れませんね。
で、今回のハマりポイント①は、K-5IIsをテザー撮影にしようとしたところです。
やまぎりさんが運用開始されたPK-Tetherを私も使ってみようとしたのですが、どうも調子悪い。
シャッターは切れるのですがシャッター時間が安定しないし、撮れたRAWファイルはステライメージで読み込めないし。
しばらく試行錯誤したのですがこれはダメだと言うことで、いつも通りのリモートコマンダーによる撮影に切り替え。
しかし、今度はリモートコマンダーでシャッターが下りない!?
PK-Tetherが悪さをしてK-5IIsがイカれてしまったのでは?
電池を入れ換えてカメラを再起動したりして試して見るもやっぱりシャッター下りず。
これでは予定した撮影ができません。。。
こうなったら、30秒マニュアル露光、セルフタイマーモードで多数枚露出です。
躍起になってシャッターボタンを押しながら、やまぎりさんに話したところ「リモートコマンダーありますよ~、お貸ししましょうか?」と、ありがたいお申し出が。
やまぎりさんはPK-Tetherで撮影出来ているので、要らないんですね。
恐る恐るお借りしたコマンダーでシャッターボタンを押すと、シャッター下りました。
コマンダーの電池ですか…?
まあとにかく、これで撮影時間中、張り付いてシャッターを押すハメにならなくなりました。やまぎりさん本当にありがとうございました!
こういうとき、一人で撮影しているとどうにもならないので、助かりますね。
それで撮ったのが前回の記事の写真でした。
彗星基準でコンポジットしたのも貼っておきます。
ラブジョイ彗星(C/2014 Q2 Lovejoy)とM45
2015年1月17日 21:34 – 22:00
3分露光x7枚 コンポジット 合計露出時間21分
Pentax K-5IIs(非改造) ISO1600
smc Pentax DFA 100mm F2.8 Macro WR 絞りF4
iOptron CEM60赤道儀 PHD2+QHY5IILオートガイド
SI7、PSCC
天城高原
100mmレンズですが、よく見ると核近傍の尾の構造も写っているのと、淡い尾を意外と長く曳いているのが分かります。彗星写真は、いつ撮っても不変の星野写真に変化を与えてくれて楽しいものですね。
ほんとは核近辺の拡大撮影も目論んでいたのですが、メイン対象が撮れなくなりそうなので断念。
そこで今回のハマりポイント②。
その後メイン対象を冷却CCDでL画像を撮り、RGBを順に撮っていくのですが、R画像だけ妙なんです。
L画像の例:
突然アートごころに目覚めた?
最初は人工光が迷光で入ったのかなと思いました。 でもそれにしては光が妙な流れ方です。
カブリ方がセンサー窓の結露にも似ています。しかしセンサー窓結露なら、写野の真ん中に出ることが多いです。 こんなはじっこに出るのは変。
何度か試しましたが、なぜかRだけ出る。
カメラを取り出して調べてみると…。
フィルターホイールさんが道半ばでくじけてました…。
気温が低くてどこかひっかかったのかも知れません。
精密ドライバーは持ってませんし、あの寒さと暗がりの中でCFWをむりに分解するとどうなるか目に見えていたので、残念ながらカラー分解撮像は断念しました。
Borg67FL+K-5IIsの方は撮れていたので、そちらからカラー情報が取り出せればまだ救済出来ます。
というわけで一応、計画していた対象を撮り終えたので、3時過ぎに撤収開始。4時ごろにみなさんにお別れを告げ、早めに引き上げました。
わたしはたいていは独りで撮影していて、その場その場でお会いする同好の方々とお話しするのも楽しいんですが、普段このブログでお話しているEQ5軍団の方々とご一緒できてよかったです。
今回みなさんがそれぞれトラブルを抱えていたみたいで、あまりお話出来ませんでしたが、ぜひまたご一緒させて下さい(^^ノ
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記録の付け方が精緻ですね。
さすが、一流エンジニアという感じがします。
そういえば、やまぎりさんがYKMさんの話のレベルにちょっとビビってたようです(w)本当はもっとお話したかったらしいです!
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kola29さんこんにちは。
精緻なんてものじゃないです。リモートコマンダーの電池忘れるくらいヘボですんで。やまぎりさんには感謝しとります(笑)また現場でお会いできたらいいですね!
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お疲れ様でした。帰りのスカイラインで見かけましたよ(笑)
ひさびさの大トラブルで原因判明が夜明けと同時ぐらいになってしまって、ゆっくりお話しできませんでした。もっとも、あの寒さですから、やっぱり出来なかったかも。(笑)
またよろしくお願いします。
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あぁぁ、だいたいあの辺でいつもコト切れます
いやいつもより行ったほうかな?
なんだか今回は皆さんそれぞれ悩みを抱えてたようでしたねぇ…。まあそれでも結果を残されていますから素晴らしいです。
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PK-Tetherは小生も使ってみたのですが、少々(かなり?)不安定ですね。
決まった動作で必ず落ちるので、まだまだ安定バージョンとは言えなさそうです。
赤緯の暴れは鬼門ですよね。
赤道儀によっては、わざとバランスを崩す方がよいとも聴きますし。
小生の赤道儀は、赤緯がタンジェントだからか、赤緯に関してはあまり困りません。
赤経は、東側をほんの少しだけ重くすると良い結果が出ています。
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そのようですね。特に私の場合は、出力ファイルが読み込めなかったのが致命的です。ISO6400などにすると緑色のノイズが走ることもあります。これはやまぎりさんもあるそうです。
自動導入でしかもクランプのない設計のCEM60の場合は、東西入れ替えの際にバランス調整するのがやや面倒です。しない前提の設計なんでしょうが、それにしては敏感なような。でも結果を残すには手間を惜しんではいけませんね。
以前天城でお会いした同じ赤道儀のユーザさんに言ったら、撮影始めたらあまり振り回しませんから。とのことでした。確かに。
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私の場合、PK-Tetherは無線のデバイスドライバー経由で接続しているので、動作に多少影響しているのかもしれません。
また、動作がおかしい時は、カメラからUSBケーブルをまずは抜いた方が良さそうです。
今回の天城では、特に動作に問題は無かったですし、もう手放せないツールになっております。
遠征の場合、とにかく忘れ物が多いのですが、それよりも壊れると撮影続行不能になる道具類で予備があるものは、必ず持っていくようにしています。
今回も別のシャッターコントローラーも持っていましたし、予備のPC、電源類、精密ドライバーも持っていました。
(心配症も重なって、どんどん荷物が多くなっています。。。)
ご一緒の際は、お声をかけて頂ければ、お役に立てるかもしれません。
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予備のPCとは念が入ってますね。荷物は出来れば少なくしたいものですが、トラブル経験すると慎重になっちゃいますよね…。でもやっぱり荷台少ないから少なくしたい…。あー!
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YKMさん、ありがとうございます。
CEM60のファームウエアとASCOMのバージョンが年末と年明けに続けて更新されたので、Polar Iterate AlignとAlign Masterの比較テストをしようとしたのですが、私はPHD2のドリフト法が上手く出来ず、結局確認は持越しになっています。高度の微妙な合わせが難しいですね。今度天城でご一緒したら教えてください。それでも新しいファームウエアはRAのエンコーダー制御がなんだか滑らかになり、赤道儀がランクアップしたような得した気分です。
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おお、T氏さんいらっしゃいませ。そうですか、ファーム更新で良くなったんですね。マルチスターアラインとか、未実装の機能が使えるようになるといいですね、私もファーム更新して確かめてみます。
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こんばんは!
YKMさんも現地でPK-Tetherを試されていたのですね!
私も今回はPK-Tether経由で保存したので、RStackerのエラーはそれが原因なのかとも思ったりしてます。
露出時間が一定でないのもちょっと困りものでした。
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それはそうかもしれませんねえ…。あれはカメラバッファの展開にしくじってる感じがしますね。