M81、M82付近の分子雲

ずいぶん前のデータを今ごろ処理しています。
というのは、ここのところオリオン座付近の大作モザイクと格闘していて、ほかのデータの処理がおざなりになっていたからなのですが、オリオン座付近の方は、まだ撮り切れていない領域があって、もう今シーズン完成しないことがほぼ確定的になってきたので。。。あと飽きてきたというのもあるのですが。。。ようやくほかのデータにも手を回す気になってきたということです。
まったく、画像処理というのは終わりというものがありません。。
今回の撮影データは、1月16日に長野県に行って撮って来たデータから、M81、M82付近の分子雲を狙ったものです。

M81, M82付近の分子雲
2016年1月17日 2:44-4.37
Borg67FL+マルチレデューサー0.7xDGT(7870) 合成f210mm F3.1 QHYCCD IC8300冷却CCD -20℃ L: 600sec x 6枚コンポジット RGB: 600sec x 各2枚コンポジット 露出時間120分
PixInsight+PSCC
撮影地: 長野県レストハウスふるさと
Astrobin画像はこちら

普段、冷却CCDのL画像とデジカメのRGB画像を合成してのハイブリッド撮影をしていますが、今回は分子雲撮影ということで、Kiss X4のノイズが問題になる気が何となくしたので、純粋に冷却CCDだけでLRGB画像を撮ってみました。
念のために同時に撮っていたKiss X4のデータをみるとやはりノイズがひどくて、強調してもいい結果にはならなさそうです。
でも、L画像でわずか1時間の露光ではやはり冷却CCDの画像も露出不足のようで、強調の結果、かなりノイジーな星雲画像となってしまいました。
星の色もとぼしく、どうも白黒写真のようになってしまうのは致し方ないところですかね。
もっと露光時間を稼げれば、イイ感じになるのかもしれません。
処理は、PixInsightのMaskedStretchでノンリニア化した後、丁寧にカブリを取りながら、MultiscaleMedianTransform(MMT)で星と星雲の画像を分離して、星雲画像の方をHistgramTransformationで強調し、あとで星画像と星雲画像を再度合成する方法を採りました。
MaskedStretchでのノンリニア化は星雲のコントラストがなくなるのですが、反面、分子雲の方を強調しても、明るい系外星雲であるM81やM82の方が潰れずにすむようです。
ただ、明るい星がにじんだようになるのはMaskedStretchのせいかもしれません。。
まだまだ未処理のデータがあるので、順次掘り起こしてみたいと思います。

12 thoughts on “M81、M82付近の分子雲

  • 2016-02-29 at 12:51 AM
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    あの極寒の日の作品ですね。
    分子雲の広がりがしっかり出ていますね!
    処理方法は私にはもはや暗号の様で理解不能ですw

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  • 2016-02-29 at 6:34 AM
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    やはり、白黒みたいになっちゃいますね。ここは。。。
    何とも大変な領域ですが、色がないので満足度も少ないですよね~
    処理方法の、暗号化は右に同じですw

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  • 2016-02-29 at 6:55 AM
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    おはようございます!
    まーちゃるです。
    しっかりくっきり分子雲出てますね!
    それでいてM81/82も飛んでなくて。
    さすがですね!
    処理については、僕とは全然違うことをやっているんだろうなぁということは分かりました!

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  • 2016-02-29 at 7:56 AM
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    さすらいさんこんにちは。そうです、あの日の撮影のやつを今頃掘り出しています。
    分子雲はF3.1で1時間、何とか輪郭は出たって感じでしょうかね。。

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  • 2016-02-29 at 8:36 AM
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    たじさんこんにちは。色が少ないのは何なんでしょうね。星の色は他の領域と同じようにあるんでしょうけど。。
    デジカメの方から星の色だけ抜いて乗せてみましょかね。

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  • 2016-02-29 at 8:38 AM
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    まーちゃるさんこんにちは。
    PixInsightの処理は、彗星の処理の時にも書きましたが、暗号のような長ったらしい処理名なので最初ビビります。。

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  • 2016-02-29 at 8:36 PM
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    やはり冷却CCDはよく出ますね~。
    素晴らしい分子雲写真になっています。さすが!!
    私やたじさんの撮ったものに比べれば明らかに色は出てきていますが、分子雲を主体にして撮るとやっぱり色が飛んでしまうものなのですね。
    M81・82単体で撮ると結構色も乗ってくるんですがね~。いい方法ないかしら!?

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  • 2016-02-29 at 9:51 PM
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    kola29さんこんばんは。
    色は何だか処理方法や手順にもよるんだと思うんですよね。LEGBで合成に失敗すると、明治時代の乾板の白黒写真に面相筆で色を塗ったみたいな色の出方がして、あ~、失敗したなと思うんですが、今回のもかなりそれっぽいです。。

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  • 2016-03-05 at 1:23 PM
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    こんな所にも分子雲が!?
    何処を撮ってもありそうですねぇ・・・・・
    こういうの、ポラリエで手軽に撮りたいです(無理か 笑)
    もっとも、デジタル一眼の星野写真でも、
    なんかこの部分だけバックがしっくりこないなぁと思って星図を見ると、
    分子雲の領域だった・・・・・なんてことがありますけど(笑)

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  • 2016-03-07 at 1:17 AM
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    えっ!?なんですって?
    分子雲の領域が。。
    ぜひぜひ、こんど見つけたときはそこどこだったか教えて下さい

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  • 2016-03-10 at 11:47 PM
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    まぁ定番なところなんですが、小生がとらえたのは
    馬頭星雲の東側、
    あとはおうし座の北側辺りです。
    どちらも旬が過ぎてしまいましたね・・・・・(笑)
    とらえたというよりは、何かバックがしっくりこないなと思って強調したらなるほどという感じでした。
    ポラリエだったので、本気で撮ればもっとしっかり写っていたかもなぁ。
    勿論、K-5iis+化石レンズによる撮影です。

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  • 2016-03-21 at 5:20 PM
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    ウラカンさん、ありがとうございまっす!
    そ、そうですか、馬頭星雲とおうし座。。
    来年ですねっ!w

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