X4のダークノイズ – K-5IIsとの比較について

買ってきたX4のダークノイズってどれくらいなのか? を評価する記事第2弾です。
よく言われるのがダークノイズは個体差が大きいってことです。買ってきた個体はハズレなのか当たりなのか?  大ハズレ個体だったらお金かけて赤外改造しても苦労ばっかりすることになり心配ですね。
でも個体同士の比較はなかなかままなりません。条件を合わせてデータを取ることが難しいからです。
先の記事で紹介したA(1)さんのブログ記事では、データ取得の方法が詳しく書かれていますので、ある程度の比較は出来そうです。
そこで、まずはあえてA(1)さんのやり方に忠実にダークノイズデータを処理して、視覚化してみます。
露出時間は10分。2コマ撮ったうちの2枚目を利用します。室内温度は21℃。A(1)さんの場合は23℃ですからちょっと違います。
ISOは800,1600,3200,6400を撮りました。長時間ノイズ低減はオフです。
DPPの処理パラメータは完全にA(1)さんブログの処理方法に合わせました。画像の作成の仕方も同一です。

A(1)さんの結果を並べられればいいのですが、許可いただいていないので、見たい方はA(1)さんブログをご覧下さい(笑)
ISO800の時のノイズが、A(1)さんの個体より多い気がします。というかむしろISO1600のときより多い気がします。おそらく測定時のセンサー温度の問題じゃないかと思います。そういう意味ではセンサー温度を合わせた上での比較でないといけないのですが、残念ながらセンサー温度は比較できません。しかし、その他、ISO1600と3200の結果は見た目は良く合っています。A(1)さんの個体とそう変わらないということでしょうね。
A(1)さんの個体はその後天体用には使われていない?ようですが、比較されているX2の個体は天体用に使われており、今回の個体も、そうメチャクチャ世間様の水準から外れたものではなさそう…という当たりはつけたと言えそうです。
さて、赤外改造しても大丈夫かな? という気持ちになってきたところで、今度は普段使っているPentax K-5IIsとの比較です。
ウラカンさんのブログだとバトルロイヤル!ってなるんですが、穏やかに参りますよ

EOS Kiss X4は2010年2月発売。対するK-5IIsは2012年12月発売。方やエントリー機種で方や中級機ですから差があって当然ですし、双方ともかなり使い古された個体です。私にとってはこれから撮影に使う機材のノイズの傾向を見るわけで、それなりに意味はありますが、一般論にはなりません。あくまでご参考です。
それで、比較方法ですが、前の記事では現像ソフトをどれを使うか検討したのですが、ダークノイズ評価にRGB変換は必要ないわけなので、カラー化することはやめて、シンプルにステライメージ7でベイヤー変換する前のモノクロ画像で比較することにします。
撮影方法は上記と同じ、10分露出でISO800、1600、3200、6400の2コマ撮りの2枚目を用います。
現像処理はステライメージ7でベイヤー配列のまま読み込み、最小値を画像情報で調べてから演算でその最小値を減算し、レベル調整で0-8192に強調したものを横480ドット、バイリニアで縮小して並べたものです。

ノイズレベル、全然違いますね。
レンジ0-8192では、K-5IIsのノイズは一部のホットピクセルを除いてほとんど視認出来ません。そこで、K-5IIsのみさらにレンジ0-1024に強調してみました。

先ほどから8倍の強調ですが、それでもEOS X4のノイズレベルより低く見えます。
非改造なので赤の感度が低くて苦労するK-5IIsですが、赤外改造してやればEOS X4より使いやすいカメラになるのかも知れませんね。これは今後のお楽しみということにします。
というわけで、EOS X4は予定通り赤外改造に出すことにしますが、ダークノイズの処理については気をつけたいと思います。とはいえ、みなさんやられていることですし、そんなに大ハズレ個体というわけでもなさそうなので、これから使い倒してやりましょう

4 thoughts on “X4のダークノイズ – K-5IIsとの比較について

  • 2015-01-03 at 2:06 AM
    Permalink

    SECRET: 0
    PASS:
    2本立てのレポートありがとうございました。
    新年早々熱いバトルでしたね(笑)
    もうこれは、ある意味予想通りというか、
    世代が違うとこれだけ性能が向上しているということを改めて確認できました。
    決してキヤノン機が劣っているという訳ではないですね。
    ありきたりの結論としては、やはり最新に近い機種でのIR改造が有利になるでしょうネ。
    ただ、小生がK-5IISを選択した理由の一つが、同世代期に比べて若干控えめな画素数でした。
    耐ノイズ性が向上しているに違いないと目論んでいましたが、
    比較がないにせよやはりノイズ耐性の良さを確認できました。
    同じセンサーでより安価なK-5で改造できれば良いかもしれません。
    フルサイズでやはり画素数の少ないα7Sにも注目していますが、
    イマイチレポートが少ないですね。

    Reply
  • 2015-01-03 at 11:47 AM
    Permalink

    SECRET: 0
    PASS:
    ウラカンさん、いらっしゃいませ。
    お正月やすみのヒマに任せてやってます(笑)
    最新に近い機種でのIR改造が有利。そうなんですよね。でも最新機種だとお高いし。
    K-5IIsの改造かEOSに手を出しちゃうか、最期までわりと悩んだんですが、ここでEOS体験しておくのも悪くないなと思い、今回はX4にした次第です。
    K-5での改造もいいかもしれませんね。ただ、センサーは同じですが、機種の世代的にはX4と同じとなります。
    Nikonの開発者の後藤さんがDfの発表会で、D4のセンサーと同じだから写りも同じか? と問われたのに対し、「センサーは同じだけど、時間がたてばファームも含めいろいろと改善はされます」と言っていたのを思い出しました。
    K-5とK-5IIsの比較なんてのもみてみたいですね。と、チラっとやまぎりさんの方を見る(笑
    α7s、いいんですがお高い><
    中古は少し安くなるでしょうかね…。動画市場があるから高いままかな?

    Reply
  • 2015-01-05 at 12:47 PM
    Permalink

    SECRET: 0
    PASS:
    あけましておめでとうございます!
    ドキドキしながらページ送りしちゃいました^_^
    でも、私のK-5はドナドナしてしまっています。ノイズ比較もそうなのですが、残しておいて改造すればと後悔しております。。。
    PK_tetherの使い勝手が予想以上に良くて、赤カメラはkissx2にしようと思っていたのも、吹き飛んでしまいそうです。k-5を買い直したい気持ちです。。。
    お役に立てませんでしたが、今年もよろしくお願い致します。

    Reply
  • 2015-01-06 at 1:31 AM
    Permalink

    SECRET: 0
    PASS:
    あら、ドナっちゃいましたか~。言ってもらえれば買い取ったのに(笑)

    Reply

やまぎり へ返信する コメントをキャンセル

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です