AstroTortillaによる極軸合わせ – オフセット計算

前回の続きです。
AstroTortillaはLinuxのPlate SolvingソフトウェアであるAstrometry.netのラッパーソフトです。Astrometry.netをWindows上で動かすために、Windows上のLinux環境であるCygwinを使います。そのためインストールはややこしいはずなんですが、幸いにもその辺はセットアッププログラムが自動的にやってくれます。
ただ、Astrometry.netが使う星図データベースは、自分のカメラと光学系用に適切なものをダウンロードする必要があります。そうしないと膨大なデータベースをダウンロードすることになりますし、位置計算のときにもムダなデータベースを総当たりすることになり時間がかかってしまうからです。長焦点を使っている場合は必然的に大きなデータベースが必要で、おそらく計算時間の短縮のためにいろいろ工夫しないといけないと思いますが、うちの場合は焦点距離が350mm程度ですので、小さなデータベースですみました。
セットアップの詳細はTUTORIAL (IMAGING): Setting up and Using AstroTortilla for Plate Solvingに紹介されていますのでこちらを見ながら設定すればよいと思います(手抜き
で、うちの場合は撮影インタフェースを、いつも使っているAPTと連携させました。
AstroTortillaは撮影インタフェースとして、APTの他にもBackyardEOS、MaxIm DL、Nebulosityなどの撮影ソフトウェアと連携させることが出来るようです。

撮影ソフトウェアと連携させると、RAWファイルなどのフォーマットを自動的にAstroTortillaの読めるPPM形式に変換して読んでくれるので便利です。BackyardEOSや私のAPTなど、キヤノンのDSLR機を使って撮影している場合でも、CR2ファイルを自動的に変換して読み込んでくれます。
カメラ設定しておけば、あとはAstroTortillaが撮影を必要としたときに、設定した撮影ソフトウェアを制御して撮影してきて、そのままAstrometry.netによるPlate Solvingがはじまります。今回の極軸合わせの機能を使っている場合でも同様です。
露出時間は私の場合、WO71+Kiss X4、ISO6400で1秒で大丈夫でした。あまり長いと極軸が合っていない状態の露出なので星が点像に写らない場合がありよくないらしいです。それに、星がたくさん写ればよいというわけでもなさそうです。
極軸合わせはメニューのToolsからPolar Alignmentを選択します。

こういう画面が出てきます。

これの使い方ですが、Astrotortilla Tutorial and Reviewによると、
– まず方位のオフセットを計算する ー 赤道儀の方位を修正する ー 次に高度のオフセットを計算する ー 赤道儀の高度を修正する
となっていますが、上のダイアログのデザインからすると上下あべこべの順番です。方位を修正してから高度の計算をしたほうがいいのかどうかは分かりません。前回紹介したこの記事にあるように、方位と高度のオフセット量をまず計算させておいて、次に方位と高度の修正をまとめてやりたいところです。
オフセット量の計算は、ドリフト法の応用でやっているようですが、間に望遠鏡を動かしながら2枚の撮影をして、それぞれの赤経・赤緯から計算しているようです。方位を例にしたワークフローとしては以下になります。
ー 南の南中付近の星野にテキトウに望遠鏡を向ける。明るい星など選ぶ必要はない。明るすぎる星は却ってパターン認識を阻害するので避けた方が良いくらい ー measure azymuth errorボタンを押す ー 撮影と計算が終わるまで待つ
APTからAstroTortillaへの転送と準備に30秒くらい、私のPCではPlate Solvingにだいたい30秒前後かかっていますので、4分程度でそれぞれの計算ができ、方位・高度合計では、望遠鏡を南から東西へ振る時間も考えると、8分程度で計算が終了することになります。これを早いとみるか遅いとみるかですが、自分で判断しなくてはならないオフセット量が自動で計算出来るのが利点です。
計算が終わると下のようになります。

日本語フォントの関係か、度の文字が化けるので分かりにくいですが、この例ですと極軸が方位で3.18度、西に振りすぎということになります。
以上がAstroTortillaによる極軸オフセット量の計算ですが、ネットの情報によるとこのツールのオフセット量の計算はまだ精度の点で疑問があるとの話です。使えない、使うな、と言っている人もいます。修正していないのに2回計算させると違う値を表示するという情報もあり、実際私も昨日同じ現象を確認しました。3回取って平均化すればいいのかもしれませんが、それだと時間がかかりすぎです。バックラッシュが関係しているかもしれない、ということですが、今後精度アップして欲しいところです。

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