X4のダークノイズ – カメラ温度とノイズレベル
EOS Kiss X4にすることで割とまじめにダークノイズ対策をしなくてはなりそうです。
冷却CCDではセンサー温度が直接測れますが、DSLRではCMOSセンサーの温度センサー(ややこしい)は直接はついてないと思われるので、ぴったり相関性の合う温度基準を得るのは難しいです。
これまでK-5IIsのダークは、冷蔵庫に放り込んで撮影したダークデータからEXIF情報を取り出して、5箇所のカメラ温度情報からCMOSセンサー温度に近いと思われるCameraTemperature3を基準にダークライブラリを作成していました。
たまに大はずしすることもありますが、これでまあまあ運用出来ていました。
EOS Kiss X4のRAWからEXIF情報を取り出すと、カメラ温度情報はCameraTemperature 1つのみ、精度が1℃単位のようです。
この温度がセンサー温度と相関性があるのかどうか? 分からないので、ダークライブラリ作成の準備としてダークノイズとの相関性を見てみました。
室温で撮影したISO1600、露出時間300秒(5分)のダークデータ73枚からEXIF情報のCameraTemperatureを取得、同時にRAW現像前のダークノイズの標準偏差を取ったものをグラフにしたのが下記です。Linux上でRubyで書いたスクリプトで集計しています。
だいたい相関性はありそうですが、やはりたまに大はずしするコマもあり、CameraTemperatureと実際のセンサー温度とが合ってない場合こうなるのでしょう。
特に撮り始めはセンサー温度は上昇します。露出時間中に一定の温度であるわけでもないので、たとえセンサー温度が得られたとしても、完全に相関性のあるダークを引き当てるのは難しいでしょう。
もう少しデータを取ってみて、5℃単位くらいに層別の上、それぞれの温度スロットで標準偏差レンジを決め、そのレンジでソートしなおしたデータをコンポジットしてダークライブラリを作成することにします。
目標枚数は各レンジ32枚程度。温度レンジは10℃から上があれば十分でしょう。
ダーク処理時には、基本はライトフレームのCameraTemperatureを基準にして適用するダークファイルを選びますが、外れてると思った場合には適宜選び直すことになるでしょうか。みなさんはどうされてるんですかね。
データ取得は、K-5IIsのときは夏場だったので冷蔵庫で取りましたが、冬はベランダ放置プレイが使えるので楽ですね。
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ひぇ~。各画像撮影時のセンサー温度にあったダークを使うのですか!
凄すぎです!
あ、
明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。(笑)
私なんて、せいぜい3枚ぐらいダーク撮ってコンポジットして使うぐらいです。面倒なときは1枚しか撮らないし。。。
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キッチリしてますね~さすがです!
本来はここまでデータを取って適正なダークを引き、フラットで周辺減光とゴミ取りをして天体写真を仕上げなければならないのは理解しているのですが、私にはどうしても苦手な分野です(^^;;
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たじさん、あけましておめでとうございます!
今年も宜しくお願いします
あ、割と簡単にやってたんですね。前回の記事のように、X4はK-5IIsよりもノイズが多そうなんでびびってるんです。
K-5IIsでも、つよく強調かけるとたまにホットピクセルのレベルが合わないことがあり、そんなときはあわててダークファイルを替えたりして対処していたので、X4だと苦労しそうだなぁと思って。
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kola29さん、
たぶんダークよりフラットの方がシビアです。フラットをキッチリしないと…と思っていますが、なかなか…。
あと、今回あらためてK-5IIsのダークも撮ってみたのですが、半年前に撮ったのと傾向が変わってました。
ダークライブラリって定期的に撮り直すべきかも知れないですね。
…とか、やりだすとキリがないので、kola29さんもお持ちのフジ機でみなさんトライされているように、
– ダークの要らないカメラを使う
– 残るホットピクセルはディザーで埋める
というやり方の効率性も見逃せないです。
ところで、X4ってボディ放熱が良くないんですかね。ベランダ放置して2分インタバルでダーク撮っても、温度下がったデータが取れてなかったです。これだと冬場でも結構センサー温度高いままなんじゃないでしょうか…。
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バックヤードEOSってソフトだとCOMSの温度がわかるわよん。
有料で3000円位だったと思いますが、EOSユーザーで使っている方結構いらっしゃいます。
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アイちゃん、ありがとうございます!(あけましておめでとうございますw)
そ、それがですね、うちのX4だと温度出ないんですが、試用版だと出ないんですかね?
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標準偏差はノイズのピクセル数で算出されたのでしょうか。
温度が関わるので大体アレニウスプロットに則するかと想定していましたが、
こうしてみるとやはり温度に対するノイズの増加というのは凄いですね。
ノイズを同じような相関性にするには、
例えば複数枚のフレームを撮影する際は、インターバルをある程度の長さとって、
しかもライト・ダーク・フラットフレーム全て同じインターバルで撮影するべきなのでしょうネ。
最初の数枚を捨てフレームにして、各フレームをなるべく定常に近い条件にするとか。
こういう仮説は以前からしていましたが、誰か実証してくれないかなぁ・・・・・(笑)
K-5IIsではあまりノイズで困ったことがないので、本気で対策に取り組んだこともありませんでした。
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ウラカンさん、
そうです。標準偏差の計算はピクセル数ベースです。ホットピクセル等の除外はしていません。縦軸対数にしたほうがよかったですかね。
わたしも、K-5IIsではダークライブラリこそ作りましたが、ノイズの傾向までは把握していなかったので、今回このようなことをしたのは初めてです。
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こんにちは。
YKMさんみウラカンさんもすごいですね。天文関連のブログでアレニウスプロットが出てくるとは、すごく驚いてしまいました。
COMSは半導体、ノイズは素子の欠陥と考えればワイブルやアレニウスプロットに則してくるのでしょうか?仕事でも半分かり状態なので理解できていません^_^
ダークの条件を撮影時と同じにする、ってよく考えると非常に難しい事だったんですね。複数枚撮影時の間にダークも撮るって事が、一番簡単なのでしょうか?
すごく勉強になりました!
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なんかコメントがエラーになって何度もはじかれてしまってますが、これエラー出ますかね?
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エラー出ないようですね…。何なんだろう。
で、やまぎりさん、まあそうなんですが、あんまり難しく考えると手間ばっかり増えちゃって星撮ってるんだかノイズ撮ってるんだか分からなくなってきちゃいまいますので、自己満足できるソコソコでやめておくのが幸せかと思います(笑)
ダークライブラリは、貴重な遠征時の撮影現場の時間は出来るだけ星の露光に当てたい!という気持ちで作成しています。
あるいは、徹夜明けはさっさと帰りたい、あんまりメンドクサイことしたくない、というのもあります…。