4連装マイクロブロアによる、静かな乾燥空気ポンプ

しかし晴れませんね。。
平日に晴れても出動は出来ないし。
年間出動回数、この分だと10回切るんじゃないだろうか。。
そのうち七夕よろしく、年1回とかにならないでしょうかね。。

週間予報では、また長期の長雨が予報されてます。
今回の新月もダメかなあ。。
というわけで、遺憾ながら今回も機材のお話です。

高湿度の日本の夜、乾燥空気は手放せないですね。
うちも長らく、いわゆるぶくぶくポンプで乾燥空気を利用してます。
対物レンズはヒーターで暖めますが、冷却CCDのカバーガラスが曇るので、カラーホイールの空間に乾燥空気を送り込んでいます。
ご存じの通り、ぶくぶくポンプは稼働音がけっこううるさい。。ので、静かな夜のための対策は悩むところです。
村田製作所から、セラミックス振動子を利用した空気ポンプ、マイクロブロアというのが発売されています。
これを利用した空気ポンプは、K-Astecさんが既に製品として少量発売された実績がありますね。
これをみて、星友のminerさんたじさんが自作しておられます。
デバイス自身は単体5,000円くらいでなかなか手が出ませんでしたが、秋月さんが1,000円台で販売を始めました。
あとはドライバ回路なのですが、秋月の推奨回路はNE555を使ったDCベースで、電圧も低くパワー不足です。
やはり村田の推奨回路に準拠した方がいいのですが、評価基板もなかなかお高く、躊躇していましたら、篤志の方が回路を自作された記事などが出始めました。
こちらとかこちらです。
これなら、部品を選定すれば、自分でも何とかなりそうです。
試作したところちゃんと動きます。

で、どうするか。
同じやるなら、ちょうどやってみたいことが2つあり、これにカコ付けてやっちゃおうということになりました。
ひとつはプリント基板の製作。
従来から、プリント基板の試作をしてくれる業者はありましたが、ちょっとやってもすぐ数万円が飛んでしまい、なかなかおいそれと手が出るものではありませんでした。
それが、最近では海外の業者が非常に安く製作してくれます。
基板の設計も、フリーのソフトウェアがいくつもダウンロード可能です。
今回使ったのは、RSコンポーネンツのDesign Spark PCBというソフトウェアです。
RSコンポーネンツは電子部品をネット通販しており、このソフトウェアを使って設計すると直接部品表が発注出来てしまうという素晴らしさですが、今回は設計機能だけありがたく利用させていただきました

設計した基板データを基板製作業者に送れば、後は送ってきてくれるのを待つだけ。
基板製作業者は、Elecrowというところを使いました。
5枚頼んで送料別で7ドル足らず。激安です

で、到着したのを見ると8枚入ってました。。どんぶりです

推奨回路と見比べていただくと分かりますが、部品がちょっと多いですね。。
今回は、マイクロブロアを4連装しようとしています。
ブロア1基で吐出量は1.2L/minということで、十分といえば十分ですが、静かだし将来的にレンズや反射鏡にも対応することを考えて、パワーアップを考えました。
マイクロブロアの共振周波数が個体で違うので、単一周波数で駆動したら実力が発揮できないと考えて、独立した駆動回路を4つ用意しました。
まあ、せっかく基板起こすので、実装部品が多い方が楽しいだろうというのもあるんですけど

で、もうひとつやってみたいことは、3Dプリンタです。
3DCADで作りたい形状を作って、業者に頼めば、自由にものを作ることが出来ます。
これも以前は高くてなかなか頼めませんでしたが、CMでもやってるDMM.makeさんなど、気軽に頼めるところが出てきました。
3DCADで設計して

出来てきたのがこれです。

4連装マニホールド。。

ナイロンで作って、だいたい1個2,700円くらいです。
マイクロブロアのサイズからすると、ずいぶん大きくなってしまいました。
もっと小さくも出来たと思いますが、理由はもちろん
マニホールドをこういう形にしてみたかったから
です

組み立てタイム。

こういう組み立てが一番楽しいです。
で、完成です。

勢い余って2個作ってしまいましたが、こういうのは忘れないうちに一気に作ってしまった方がいいですね

気になる実力ですが、1個1.2L/minなので4.8L/min!とは当然いかなくて、せいぜい3L/minくらいのようです。
あとは箱に入れて完成となりますが、思ったより簡単に出来てよかったです。
コストはちょっとかかってしまいましたが。。

10 thoughts on “4連装マイクロブロアによる、静かな乾燥空気ポンプ

  • 2017-10-13 at 10:15 AM
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    おはようございます!
    今度の新月期週末まで怪しい予報ですね。台風の進路や速度で好転する事を切に願います。。
    等長タコ足にしたら流量増えるか興味あるので、是非検証を(笑

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  • 2017-10-13 at 10:32 AM
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    > さすらいさん
    あ、これはまた台風の影響なんですか…。
    いつまで来るつもりなんでしょうね台風
    マニホールドの設計変更は…面倒なのでやりません
    4連装縛りの出力競技会とかやりましょうか。。

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  • 2017-10-13 at 12:44 PM
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    なんつったって、マニホールドがいいっすね!競技会はこれでボートレースとか?ボート形状でこだわりがでそうだからそりゃだめだな~(笑)

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  • 2017-10-13 at 3:12 PM
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    > たじさん
    あー
    ポンポン船みたいな奴っすね

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  • 2017-10-14 at 6:21 AM
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    えらい気合いの入った工作ですね。
    エンジニア魂を感じます。
    小生も3Dプリンタを10年程前に一度使いましたが、うん十万円ほどしました。
    しかも精密な形は成形できなくて…
    最近はこんなに細かい再現ができるのですね。しかも安い!

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  • 2017-10-14 at 11:07 AM
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    ムムム!将来的な反射鏡って言葉をしっかり確認しました!
    YKMさんが、反射鏡。。なんかイメージわきませんが、楽しみです!

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  • 2017-10-14 at 3:55 PM
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    > ウラカンさん
    やりたいこと優先で結果は二の次です。楽しければよし、ということで^^
    3Dプリンタ、ナイロン素材が一番安いのですが、それでも結構細かく造形出来るのでいい感じでした。
    マイクロブロアの固定にM1.4ビスを使えるくらいの精度です。

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  • 2017-10-14 at 3:56 PM
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    > やまぎりさん
    遠い将来ですよきっとww
    これだけ晴れないと、高額投資のリターンがどうなのか、ちょっと考えてしまいます。。

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  • 2017-10-14 at 6:46 PM
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    基板はともかく、3Dプリンターでマニホールドまで作ってしまうとは・・・恐れ入りました。
    これはもはやDIYなどという域をはるかに通り越していますね。
    半田付けと軽木工しかできない私には神様のような。

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  • 2017-10-14 at 7:49 PM
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    > マルさんさん
    ケースが意外と大きくなってしまうことに今更後悔しています。。。
    ケースを先に選定してから設計すればよかった。。

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